2011-06-28

「DEVOA」11AW

すでにパリで12SSを発表した後ですが...
DEVOA」の11AW展。


相変わらずすごすぎ。
なんか洋服というジャンルを超えて、違う新しいモノを作り始めた印象さえ受けました。
1型1型をここまで突きつめているブランドはちょっと他にないような気がします。
国内、海外ふくめて。

日本でも取扱店の近所でのみ信者が増殖していますが、
海外では確実にブレイクしつつあります。
取扱店は20を超え、雑誌やブログでも頻繁に取り上げられてますね。

↓今期1番話題のカシミヤ100%のジャケット。
無造作に床に置いてますが、さわり心地は半端ないです。


レザージャケットは部位によって革の薄さを変えているそうです。
「ほら、人体も部位によって皮膚の薄さが全然違うじゃないですか」
とか言われても分かんないけど、なんかすごい。


試着したら肘が「カコン!」と曲がりました。
手首がややきつく感じましたが、これは着ているうちに自分の形になるそうです。


↓定番のパーカーは、地獄のような打ち込みの鬼裏毛。
縫い子さんが針を何回も折って泣きながら縫っている様が浮かびます。
ちなみにパーカーにはワイヤーとか入ってません。なのに自立する^^


自分には決して似合う服ではないけど、
がんばって痩せてでも着こなしたいと思う。
カール・ラガーフェルドが「ディオールオム」を着たいがためにダイエットしたように。
とか言いつつ、3年の月日が流れました...(´・ω・`;)

2011-06-27

「AUGUSTE」11AW

「AUGUSTE」の11AW展。

ブランド設立は2004年。
ブランドコンセプトは「Tomorrow bird, Today man」。
日々の生活の中で発見する、昨日の自分と今日の自分。
その相違をデザインに反映し、僅かな心の葛藤をデザインに投影。
高度な技術加工に裏打ちされた、
既成概念・既製服(クラッシック)を敢えて覆す。

初見でしたが、じわーと心に沁み入る味わい深い服でした。



 ↑キャメルのチェスターコートは、
贅沢な素材ながら、どこかぶっきらぼうで可愛らしい雰囲気。
ドレスアップもいいけど、スウェットパンツ&80年代のナイキのバッシュとかに似合いそう。

↑古着のコーデュロイパンツを解体して作った
パッチワークのボアGジャン。
袖の前振りっぷりがいいですね。

↓1980年代のチャンピオンのリバースウィーブを再現した生地で作った中綿ベスト。
カレッジプリントの古着のリバースウィーブのスウェットの上に着て、
時間差セットアップなんてのもいいかも。

2011-06-24

「K・WAY×SUPERGA」

ジーンズのビッグジョンさんから、「K・WAY×SUPERGA」のスリッポンが届きました!
しっかり雨を弾いてくれそうなK・WAYの防水生地がアッパーに使用されてて、
小さめの青×黒の千鳥格子もいいかんじです。

今春夏から出回ってるこちらのコラボ商品ですが、
とても意外性があって、
古くからのインポートマニアにはたまらない組み合わせなんじゃないでしょうか。


フランスの雨具の代名詞であるk・WAYは、2004年に倒産の憂き目にあいます。
定番のレインウエア「LILY」や「JACQUES」以外にも、
70年代にはモンクレールにも全く劣らないクオリティのダウンジャケット(シャイニー系)
なども展開していたし、スキーウエアブランドとしても有名でした。
モーグルの初代オリンピックチャンピオンのエドガー・グロスピロンもここのウエアでしたね。

紆余曲折を経て、ブランドの商標を買い取ったのがイタリアのBASIC NET社です。
ここは、2007年にSo.PA.FグループからSUPERGAを買収しています。
そんなわけで、フランスの雨の友とイタリアの国民的スニーカーの社内コラボが実現したのです。

↓通常ラインだと剥がれやすいヒールパッチもちゃんとk・WAY仕様になってます。

スペルガは1990年代後半からベトナム製になってますが、
生産国が変わったわりには原型を留めているほうだと思います。
でも、やっぱりイタリア製と履き比べるとあらゆる点でコストダウンされてる気がする。

BASIC NET社の人にお会いしたときに、
ヒールのライナーがすぐ破れるのと、限定のイタリア生産復活をお願いしましたが、
苦笑いされて終わってしまいました...

2011-06-23

「g.Sphere」「Lagurus」11AW

ワールドの「Brown Bunny」チームのお誘いで、
青文字系雑誌の超人気読者モデル、武智志穂さんが手掛ける「g.Sphere」の11AW展へ。
会場は渋谷のMilk cafe。
かつては原宿にあり、読モを店員にしてブレイクしたこのカフェですが、
1年前からアパレルの展開も始めたそうです。

典型的な流行りの“オシャP系”かと思いきや、
第1人者のマークスタイラー系のブランドとはちょっと毛色が違うかんじ。
青文字系だけに、109とかギャルの匂いがあまりしないんですね。

ブランドコンセプトは“Advance Used”。
「新品にはない、古着だけに感じる魅力・暖かさを伝えたい」
という思いを込めて作っているそうです。

全体的にはヨーロッパの匂いが強く、
プロヴァンス風のプリントのボウタイ付のコンビネゾンや
フェイクファーのプルオーバーのブルゾンなんかが良い雰囲気。
胸の大きめのリボンが特徴のブロックチェックのロングワンピも良かった。
ラグランのベースボールT型のワンピなど、USっぽいものもあります。

セレクト向けのドメと比べると、クオリティ面ではまだまだですが、
109系やポイント系よりはワンランク上。
価格も安めで、今の若者のお財布事情に上手く合わせてます。
ちょっとだけ背伸びしたかんじで、とても爽やかで若者らしい。

上級ライン?の「Legurus」は、もう少し大人っぽい雰囲気。
↓の将校風の超ミニ丈のワンピが良かった。

会場にはブレイク前夜のブランドにのみ感じる熱気がありました。
ちなみに、武智さんのブログの月間ヒット数は1500万(!)だそうです。

2011-06-21

さとうかよ「かみさま展」

 のっけからギョッとしたかもしれませんが、
さとうかよさんの「かみさま展」を見にlamp harajukuへ。

かよさんとはかれこれ4年ほどのお付き合い。
今はデザイナーを辞めちゃいましたが、bedsidedramaの展示会でお会いしてからずっと。
路上でパソコンをいじってたら「ハッカー!」呼ばわりされたこともありました。

1年前に倒れたと聞いて心配していましたが、
だいぶ元気になったようで良かった。
嘘なんか付いたらすぐに見透かされそうな、
子供のように純粋でまっすぐな目力が戻ってきてた。


「かみさま展」で展示された作品たちからは、
いつものカワイイとちょっとキモイとなんかスゴイ印象の前に、
とても力強い生命力を感じた。
ホントにひとつひとつに魂が宿ってるようで、彼女自身の分身のように思えた。





 とにかくすごいんで、ぜひ見てみてください。
7月31日までlampの地下1階で見れます。


2011-06-20

「brogue」のウイングチップゴム靴

雨の日の女子のレインブーツ姿って素敵ですよね。
膝上のスカート+レギンスや、スキニーデニムをブーツインしたりして、
ゆううつな雨の日を楽しんでる気がする。

HUNTERやAIGLEのロングブーツはメンズでもありますが、
ボトムスのバリエーションの少なさゆえに、ブーツインでしっくりくるようなパンツが見当たらない。
デニムやチノをブーツインで履いてる男子もたまに見かけますが、
なんとなく野暮ったい気がして、試す気にならない。
だから、雨の日のレインブーツ女子を見る度にとても羨ましく思っていました。

でも、そんな悩みを一掃してくれる逸品に出会っちゃいました!


「GO OUT」を見て一目惚れした
浅草発の「brogue」のウイングチップ。
普通の革靴のウイングチップのラストながら、
ゴムの一体成型で、雨を完全にシャットアウトしてくれそうです。
価格も1万円と安く、理想的な雨靴に思えました。

取扱店が見当たらないので、直接会社まで行って買おうと思ったら、
渋谷のB'2ndのウインドウに飾られているのを発見!
久々に(2週間に1回はありますが...)衝動買いと相成りました。

ブルー、ホワイト、レッド、イエローの派手な4色の中から、選んだのはブルー!
白が一番使えそうでしたが、せっかくなんで気分が↑そうな色にしてみました。

先週の金曜日にデビューさせましたが、
本降りでも水が染みることはなかったし、意外にも中がほとんど蒸れない!
靴ずれもしないし、商品としての完成度は非常に高いです。
ベーシックなブラックとブラウンが出れば、爆発的に売れるような気がします。

あと、幅広い年代の女子に超うらやましがられました。
いいだろー(‐^▽^‐)

2011-06-17

「TALKING ABOUT THE ABSTRACTION」 11AW

ここ数年、転写プリントによるアイテムがとても増えましたねー。

元祖は大阪の「TALKING ABOUT THE ABSTRACTION」(通称TATA)だと思いますが、
ここのビンテージデニムを転写プリントしたスウェットパンツが数年前に火がつき、
セレクトのオリジナル、国内外のデニムブランド、子供服に至るまで、
トロンプイユな転写アイテムが目につくようになりました。
アイデアのパクリや模倣は、アパレル業界の常で、もはや何も言う気も起きませんが、
オリジナルを尊重しきちんと認識することは大切なことだと思います。

控えめなデザイナーゆえに声高に元祖を主張することはありませんが、
新しいアイデアで一歩前に行こうとする姿には尊敬の念を覚えます。
「真似されてこそ本物」とはココ・シャネルの言葉ですが、
転写アイテムも含めたコレクションの完成度は、シーズン毎に高まっている気がします。

11AWは震災の影響で東京での展示会がなかったので、
残念ながら全てを見ることはできなかったのですが、
TATAのPRをしているREVOLUTION PRで一部を見ることができました。


↑はロッキーマウンテン風のベスト&パーカーの重ね着を転写で表現したベスト。
ここ数年ベストは定番ですが、より複雑な構成になっています。

↓は今回1番ぐっときたトートバッグ。うー欲しいよー。

2011-06-14

POTTO 「ワイルドスタイルとか恐山」


POTTO」のショー? インスタレーション? へ。
こうしてコレクションを人前で大きく発表するのは4年半ぶりだそうです。
何度かホームページをチェックしたことはありますが、自分にとっても初見となります。

テーマは「ワイルドスタイルとか恐山」。
なんか深読みしたくなるテーマですが、
その場では正直テーマとコレクションの関連性は自分には見出せませんでした。

でも、ネットで調べたら
1980年代初頭のヒップホップ映画の先駆け的存在の「Wild Style」がヒット。


人目を忍んでグラフィティアートを描く映画の主人公と、
ここ数年、人目につかない活動を続けてきたデザイナーの姿が
なんとなく重なって見えました。
関連性は不明ですが、単純に映像として面白いです。


プレスリリースにはこんな言葉が。

~~~~~~~~~~~~~~~~~
一人に一つの旗
一人に一着の服
皆がそれぞれ好きな事をして
それで調和して生きていける世界
モデルが先にいて、一人一人のために
それぞれに似合うような服を
一着づつ作りました。

山本哲也
~~~~~~~~~~~~~~~~~

その言葉の通り、プロから素人からアーティストまでごちゃ混ぜの28人のモデルたちは、
ほんとうにそれぞれの洋服が空気のように馴染んでいた。
「自分の好きなデザイナーに自分をイメージした服を作ってもらう」というのは、
洋服好きにとってはホント夢のような出来事と思います。
ユーザーを見ないで見たことなくて洋服を作るデザイナーは多いですが、
こういう密なコミュニケーションによる創作もあるんだなぁ、と思った。


↑の彼女も超たのしそうだった。
BAPESTARをリメイクしたパンプスを自慢げに見せてくれた。

 ホームページで過去の作品をチェックしたらとても良かった。
↓09年の「絵になる服」とか


↓06AWの「FACE」とか、とても興味深いですね。


2011-06-10

「M's braque」11Winter

すんごい久しぶりですみません。

M's braque」の11冬展へ。
3シーズン目にジャケットを買ってハマって以来、
ずっと大好きなブランド。
たぶんジャケットだけで、30着以上もっていると思います。

長く業界人とコアな一部のファンにのみ愛されるブランドでしたが、
最近は「SASQUATCHfabrix」やら「FACETASM」あたりを着ている若い男子の間でも
人気が高まってきているようで、おじさんとしては嬉しい限りです。
若い子たちは”エムズ”って呼ぶみたいですね。


人気のシームレスジャケットは、ストライプとカモフラ柄で。
デッドストックではありませんが、フランスの素材とのこと。


ドット柄のダブルブレストのジャケットも良かった。
冬でも白ボタンというのが、このブランドらしい。
同型でグレーのコーデュロイもあります。


こちらのフェイクムートンのダッフルは女子受けが良さそう。
同型のクリスマスカラーの赤のウールもあります。